By Daniel Morris, Chief Market Strategist
フランス国債の利回りが上昇している欧州債券市場とともに、市場の話題となっているのが、新興国株式市場において、半導体およびテクノロジー・ハードウェア株のボラティリティ(価格変動)が再び高まっていることです。これらの企業で構成される指数は7月下旬の安値から一旦は上昇したものの、再びその安値付近をわずかに上回る水準まで下落しています。それでも、年初来では5割近い上昇を維持しているという状況です。
高値からの急速な下落には様々な要因が含まれますが、この水準のボラティリティの高まりは驚くべきことではありません。人工知能(AI)が経済や企業利益に与える影響の予測に、大きな幅があるためです。これは、新興国株テクノロジー・ハードウェア株の利益見通しにおける標準偏差の上昇に表れており、年初の10%程度から現在は82%程度まで急増しています。対照的に、非テクノロジー株の標準偏差は約5%で、年初から一定で推移しています(図表1)。
現在の不確実性が非常に高いことによる結果として、わずかな情報であっても企業利益の予測に大きな変動をもたらし、それが株価の大幅な変動につながるという状況が生じています。
長期的な視点を持つ投資家にとって重要な点は、今後の数年間の収益成長は、いずれにせよ大幅にプラスになると見られるということです。今後2年間の現在の予測では、90%近い利益成長が見込まれています。最終的に、企業業績が予想から多少のぶれがあったとしても、その将来的な企業価値は大きく変わらないということです。
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